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【がんばってます】最新号
   (取材:2006年6月)
 「一人でも多くの人にクラシックの生の音を」と、2004年3月から四国4県の学校や福祉施設などで演奏を行っている柏原さん。アンサンブルグループを結成し、これまでに小中学校だけで50校以上も回っています。精力的に活動を行う柏原さんの音楽観に大きな影響を与えたのは、音楽の本場ともいわれるチェコでの5年間。チェコでの生活や、これからの夢について語っていただきました。


 柏原さんは大学の音楽科を卒業後、チェコのプラハ音楽院に留学。音楽院修了後もチェコに残り3年間、現地のオーケストラやアンサンブルに加わり演奏活動をするかたわら、仕事をしながら個人レッスンを受けては練習に打ち込む日々を送っていました。

 チェコ在住中の2004年3月、チェコや地元の音楽仲間と共に十数日間の日程で、四国内の学校や福祉施設を訪問したほかホールでのコンサートを実施。同年9〜10月にかけても同じように演奏活動を行いました。その2回の成果が認められて、翌年2005年の9〜10月の演奏活動には大阪コミュニティ財団による助成が決定。準備を機に7月に帰国しました。その後、仲間と共に松山と高知にアンサンブルグループを結成。柏原さんは、バイオリン2台とピアノとソプラノで構成する松山の「アンサンブルさくら」の代表で、四国にクラシック音楽を広める活動を続けています。



〜チェコに留学して感じたことは?
 今はこういった形で、テレビやラジオやCDを通して聴くのではなくて、生で聴くとこんなに違うというのを一人でも多くの人に分かってもらいたくて、いろいろな人に合った演奏の形を考えるようになったんですけど、留学する前は正反対で。クラシックのコンサートは、ホールで自分が弾きたい曲を演奏して、聴きたいお客様に聴いて頂くというものだろうと思っていたんです。ヨーロッパに留学して、音楽を聴くとか絵を観るという芸術が、日本の人たちよりも身近なものなんだなとすごく感じました。

 例えば九州に旅行に行くと、明太子とかラーメンとか美味しいもの食べたり、温泉に入って次の日は観光に回ったりしますよね。プラハもきれいな所で観光客が多かったんですけど、同じように美味しいものを食べていろいろなものを見て回って、という中に、クラシックのコンサートを聴きに行ったりオペラや絵を観たりというのが一般的な娯楽として定着していて。身近で気軽にクラシックを楽しめる環境が、故郷である愛媛にもできればと思って。せっかくならもう少し広く四国4県でと活動を始めたわけです。

高知で行った森の中のコンサート。
フルートは高知の「アンサンブルかりん」代表の
畠中真由美さん。
風で譜面台が倒れるハプニングもあったとか。

〜学校などを回って、どうでしたか?
 最初は何を話していいのか、どういう曲がいいのか全く分からず、あまりうまくいかなくてですね(笑)している中で、やっぱり身近に聴けるのは、何かしら耳にしたことのある曲の方がすんなりと入るんだろうなと分かってきて。学校でする時は、教科書に出ている曲を必ず入れるようにしています。授業で出てきた時に、「あの時に聴いてこんなだった」いうものを感じてもらえればと思うので。CMで流れている曲とか、宮崎駿さんのアニメの曲は人気なので必ず入れています。1曲は聴いたことがないような曲でも、きれいなクラシックの曲を入れて。コンサートが終わった後に感想を聞いたりするんですけど、皆が手を挙げすぎて授業の時間が延びてしまう時がほとんどで。それくらい、音楽を聴いて何か感じるものがあるのだなと思いました。

〜どのような感想があったのですか?
 ある子どもさんは、「今までいろんなつらいことがあったけど、今日音楽を聴いてつらいことを忘れられましたと書いていました。初めて楽器の音を生で聴いて、テレビやラジオで聴くのとは全然違うとか、楽器の音というのはこんなに優しいんだと感想をもらうと、とても嬉しいですね。

〜これからの目標は?
 日本では、クラシックというとかしこまって堅苦しいイメージがあります。入場料も高いし、子どもは入れないし…というような枠をどんどん打ち砕いていきたいですね。コンサートの形をどんどん変えて、お客さん自身も楽しめる音楽を作っていきたいと思います。今度酒蔵でお酒を飲みながらクラシックを聴くという企画が通っています。あと、着物の展示会や発表会で演奏するのもいいかなと思っているんですけど。いろいろと考えています。
柏原さんは、8月13、14日に新居浜市の別子銅山記念図書館で行われる「あそびのかたちin新居浜」展に出演の予定です。柏原さんの出演は13日。
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