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【がんばってます】最新号
   (掲載:2006年9月)
     
「ファミリーハウスあい」プレイルームにて

 県立中央病院のすぐ南側、難病治療に通う子どもと付き添う家族のために設けられた滞在施設「ファミリーハウスあい」で、ハウスマネージャとして利用する方をお迎えしている佐伯さん。同施設を運営管理するNPO法人ラ・ファミリエの活動に従事する社会人1年生です。学生時代、同法人が主催するキャンプに参加したことがきっかけでスタッフに。3度目の開催となった今年のキャンプでは、担当者として運営に携わりました。


〜キャンプはどのような趣旨で行われているのですか?

 難病を持つ子どもとその家族のためのお泊まり会として、ボランティアスタッフ、福祉関係者、医療スタッフ等の参加のもとに行っています。病気の子どもがいると、その兄弟たちは親に甘えたいのを遠慮している子が多く、親御さんも寂しい思いはさせまいと必死になって接しているんですけど、やっぱり病気の子どもが気になっているのを感じる時があります。キャンプでは、病気の子どもにもそうでない子どもにも1対1でボランティアスタッフが付くので、子どもたちは存分に甘えられる機会になっているみたいです。親御さんたちも、最初は心配で見ていないと不安というところもありますが、安心して慣れてくると、普段はなかなか持てないゆっくりと過ごせる時間を持つことができて、喜んでもらっています。

〜場所はどこで?

 最初の年は面河の自然の家、昨年は愛南町、今年はしまなみ海道の伯方島でした。昨年と今年は、キャンプのことを知った方から「是非うちの地元で」と声をかけていただいて、地域の方々に協力をいただきながら行うことができました。「難病の子どものキャンプをするので場所を貸して下さい」と口で説明してもなかなか伝わらないのですが、実際に子どもが来て、こんなに活発な子なんだとか、子どもたちのことを知ってもらうきっかけになっているのかなと思います。

〜今年のキャンプはどうでしたか?

 8月の4〜6日に開催しました。人数は120人くらいで、子どもが大体20人、親御さんが20人、ボランティアが50人、医療スタッフと福祉関係者で20人くらいでした。医療ニーズが高いので、何かの時にはすぐに対応できるようにと現地の関係者の方も参加してくれました。今回は初めての海キャンプでした。障害を持っている子が初めて海に来て、最初は怖がっていたけどちょっとずつ慣れて入ることができて。海に入ることはないかもしれないと思っていたお母さんはそれが凄く嬉しくて、ここで一歩踏み出せたのが良かったと言われていました。1日目の午後に現地に到着して、それから現地の社協の方の案内で子どもたちと島めぐりに行きました。夜は肝だめしをして。2日目は朝から水着に着替えて海水浴。思った以上に日射しがきつかったので3時頃に切り上げて、部屋でゆっくり過ごしました。その日の夜は花火を。最終日には絵を描いて帰りました。プログラムは大まかにしか立てずに、子どもたちに自由な時間を作るスタイルは1回目から同じですね。

〜運営面や準備のことを聞かせて下さい。

 ある程度の参加費をもらってするなら簡単かもしれませんが、なるべく下げて参加しやすいようにしたいという思いもあって。だけど、安いからといって何かの質が良くないということはないようにと、足りないものは理事の方の人脈や皆さんの力を借りて手配していただいて。今年は寄付や差し入れなどもいただきました。人と人とのつながりで何とか成り立っているという感じで、キャンプをするたびに知り合う人がどんどん増えていくのがすごく嬉しいですね。ボランティアスタッフは、私の母校のボランティアセンターに所属している後輩や、県内の学校に通う学生さんが来てくれています。医療スタッフの先生も食費程度で皆さんボランティアで来ていただいて、本当に助かっています。何かがあったら対応してくれますし、その先には地元の病院にお願いもしています。そういうバックアップがあるから、安心して参加していただけるものになっているかなと思います。

〜1年目、2年目、3年目と、佐伯さんの携わり方はどう変わりましたか?

 初めは身構えてしまって、正直子どもとどう接したらいいか分からなくて。2回目のキャンプの前に春のお泊まり会にも参加していたので、少しずつ話すようになってきて。3回目になると、子どもたちが可愛くてしょうがないし、病気なんだけど普通の子どもと同じなんだなと強く感じるようになって。その時くらいしか会うことがない兄弟の子どもたちは普段どうしているのかなとか、お父さんお母さんはどうかなとか、子どもの周囲の人のことも考えられるようになってきたと思います。

〜佐伯さんがこの仕事に興味を持ったのは?

 初めから福祉に行こうとは思っていなかったんですけど、高校の先生に「きっと向いとるよ」と言われて、それがきっかけで大学に進んで。大学のボランティアセンターに所属していろいろな人と関わらせてもらって、高齢者関係に行こうかなと思っていたんですけど、たまたま授業を取った先生がこの団体の理事をされていて、キャンプに参加して「子どもっていいな」と思い始めたんです。他の行事にも参加したり手伝ったりしているうちに、いつの間にかここにいるという感じです。人と出会うのがすごく楽しくてたまらなくて、キャンプが終わって「大変だったんかな?」と思うし、120人もいたなんて不思議なんですけど、この仕事が好きなんですね。

 表情豊かで話題が尽きない佐伯さん。利用者の方にしっかりと目線が向いているのが分かります。来年のキャンプは8月に面河で開催することが決定しているとのこと。また、「ファミリーハウスあい」内の法人事務局で、難病や障害を持つ子どもとその家族に係る相談事業も行っています。

【法人事務局および相談受付=電話:089・935・6437】
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