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岸さんの設計事務所にて。
右上は「君をおもいて風が吹く」
公演ポスター。 |
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ミュージカルに縁のあるような人間ではなかったんですよ。7年ほど前に、青年会議所の活動で県のブロック大会の順番が回ってくることになって、日本青年会議所が主催した子どものミュージカルを(視察で)大阪まで見に行ったんです。仕方なくという感じで6,7人で出かけたのですが、皆が涙を流すほど感動しました。このミュージカルを地元に持ち帰って、してみようと思ったのが始まりです。その時は、地元の児童劇団の代表に脚本の段階からお願いをして、子どもたちを集めてミュージカルを上演しました。ミュージカルと関わるようになったのはそれからです。
四国中央市の合併記念として、小学校5年生から大人までの幅広い年代層に出演してもらって、川之江城の『姫ケ獄』伝説を題材にしたミュージカルを上演しました。主演の女子高校生は、その後宝塚音楽学校に入学を果たし、優秀な成績で卒業して宝塚歌劇団の舞台を踏んでいます。市民ミュージカルからそのようなスターが生まれることもあるんだ、と感動しています。
もともと川之江高校演劇部が2年連続で全国優勝したり、市内にはアマチュア劇団がいくつもあるなど、演劇が盛んなまちなんです。市民劇団を立ち上げてミュージカルを続けていこうと、市長が座長となって引っ張ってくれて、私が事務局長という感じです。毎年では準備が間に合わないので、2年に1度のペースで公演を行うことにしています。
ミュージカルを演じる団員は、公演の都度募集しています。1度出演すると面白くなって、約半数は2度、3度と出ていますね。週に3度の練習はけっこう大変なので、1度で終わる人もいます。劇団には役者がいないのですが連絡協議会的な組織があって、高校や中学校の演劇部の先生や地元の劇団の代表や、ボランティアが加わっています。
参加依頼をしたアマチュア劇団から、逆に出演依頼を受けて1度私が出ることになったんですよ。セリフを覚えられないし、ドキドキするし…。それからは裏方に徹しています。出演者募集の準備をしたり練習会場を押さえたり、プロの舞台美術や照明の人たちと打ち合わせをしたりして、(劇団四季ならぬ)『劇団きし』って呼ばれます。(笑)雑用係ですね。弁当が足りているか余分が出ていないかなど、細々としたことをしています。
公演の準備は約1年前から。岸さんは、半年近くにも及ぶ練習にも、ほとんど毎回付き合っています。公演優先で、仕事は夜中にしていることもたびたびだとか。
見に来た人が涙を流して感動してくれているのを見ると嬉しくなって、そこにやりがいとか面白さを感じています。客席の雰囲気も感じたいし、自分も感動したいですから、公演中は客席にじっと座って見るようにしています。芝居や音楽やダンスを一生懸命している脚本や音響や振り付けの人たちの応援をしてあげたい、手伝ってあげたいとも感じているんですね。
人を感動させるものができるだろうかと思いながらやっているのですが、今まで手がけた4回の公演とも、見た人が感動してくれたので、自信がついてきました。協力して1つのものを造り上げようとすれば、皆の気持ちが1つになります。皆の気持ちが1つになれば、人を感動させるものができるのじゃないかと最近思っています。
「まちが元気でないといけないと思うんですよ。まちが衰退すれば、仕事もない訳ですから。(事務局長をしているのも)結局は自分のためではないかと思ってしています。『半ばは自己の幸せを
半ばは他人の幸せを』(編集部注:少林寺拳法の理念)ですね」。岸さんは体育会系の熱い思いで、まちづくりの活動に勤しんでいます。
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