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読書の楽しさ伝える
〜ブックスタート、川之江市の場合〜
(2004年2月号掲載) |
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| 1月29日木曜日、場所は川之江市保健センター2階。午後から、赤ちゃんの4カ月健診が行われる会場です。健診開始の20分位前、大きな荷物を運んできた人たちがいました。川之江市立図書館司書のお二人です。赤ちゃんの健診に図書館のスタッフ?そう、川之江市ではブックスタートが行われているのです。 |
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荷物の中には、ラッコのイラストの入ったかわいいバッグがずらりと並び、カラフルな絵本もたくさん入っています。中には布でできた柔らかな絵本もあります。司書さんたちが手際よく、敷物の上に絵本を並べ、周りに座布団を敷いていきました。小さなぬいぐるみも、ちょこんと置かれます。ボランティアの人たちもやってきました。図書館などでおはなしの会をしている人たちです。エプロンをつけて準備万端整ったところで、赤ちゃんと保護者の人たちがやってきました。
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地域のすべての赤ちゃんと保護者が対象=ブックスタート
川之江市4カ月健診にて |
赤ちゃんたちは、身長や体重を計ってもらったり診察を受けたりして最後にブックスタートのコーナーにやってきます。ボランティアの人たちは、実に上手に笑顔で赤ちゃんをあやしています。「お名前は?」から会話が始まると、健診で緊張気味だったお母さん方の表情が少しほぐれてきました。絵本を見せると、思わず赤ちゃんが手を伸ばします。ボランティアの人たちから読み聞かせの楽しさや意義を教えてもらいながら、お母さん方も本を手に取って興味深く見ていました。
最後のコーナーでは司書さんたちが、絵本を通して親子でふれあうことの楽しさを説明しながら『ブックスタート・パック』を手渡していきます。パックを手渡されたお母さん方は、思わぬプレゼントにびっくりしたり感激したりしていました。川之江市のブックスタートは2002年から始まったもので、健診に来られる保護者の多くは、初めて経験する人たちがほとんどです。「(ブックスタートのことを)知りませんでした。この子にとって初めての本です。良かったです」「久しぶりに本を手にして、楽しかったです」と感想を語ってくれました。
「図書館にも、ブックスタートのバッグを持って来られる方がいますから、浸透してきていると思います。今まで図書館から遠ざかっていたけれど、ブックスタートをきっかけに行くようになったという声を聞くと、嬉しく思います」と司書さん。保健センター、図書館、ボランティアとの連携で、赤ちゃんと本との出会いが生まれます。
川之江市は、『子どもの読書活動優秀実践図書館表彰』を受けるなど、子どもの読書に熱心なまちです。読み語りやおはなし会をしているボランティアグループも活溌に活動をしています。川之江市では、昨年の11月に新しい図書館をオープンしました。
川之江市立図書館(川之江市川之江町)は、紙のまちのシンボルとして和紙入りガラスが配された洒落たデザインの建物です。緩やかな階段、足にやさしいコルクタイルの床、人が立っていても十分に車いすが通れる書架間の幅、利用者にすぐに対応できるよう工夫されたカウンターなど、人にやさしい施設を目指してつくられています。
「(以前の図書館は)小さくて不便でも、子どもの利用は多くて貸出が多かった。脚立に上がって本を取らなければならないなど、とても人にやさしい建物とは言えなかった。新しい図書館を望む声はかなり前からあったが、特に子どもを持つお母さん方から多かったと思います」と熊本図書館長。貸出利用者数は旧図書館に比べ倍以上に増え、新たな入館者や利用者が毎日10人から
20人もいる盛況ぶりです。
図書館の二階は、絵本と児童図書のコーナーが広々と取られています。絵本架は表紙が見えるタイプ。これなら小さな子どもでも表紙を見て、自分で本が選べます。大人でも、絵本の表紙を眺めて楽しむことのできるコーナーです。2階中央には、子どもの背丈に合わせた、高さの異なるイスやテーブルが用意されています。シンプルなデザインがかわいく、なかなか良い座り心地でした。
琉球畳が敷かれたおはなしコーナーでは、毎週水曜日に『おはなし会』が開かれています。この日は特に好評で、駐車場が一杯になるそうです。
図書館建設にあたっては、職員の人たちが私費を使ってでも何十カ所も研修に出掛けて勉強をしたそうです。そのことが、県内のトップを切ってブックスタートを導入する要因になりました。
川之江市立図書館は、合併後は四国中央市川之江図書館となります。三島や土居の図書館の本も併せて検索できるシステムが計画されています。 |
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【川之江市立図書館】
開館時間:月曜休館。平日は午前9時〜午後6時半、土・日曜日は午前9時〜午後5時。 |