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射撃を趣味で楽しむ
四国中央射撃場 (四国中央市金生町)
(2004年8月号掲載) |
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| 今回のアテネオリンピックには、射撃種目の出場選手の中に、愛媛県在住の選手がいます。前回に引き続き2期連続の出場です。ところで『射撃』とはどのようなスポーツか、ご存じでしょうか。身近な場所に、民間の射撃場があることを知り、訪ねてみることにしました。 |
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かけ声と共に放出されたクレーを狙って撃つ
=クレー射撃場 |
四国中央市(旧川之江)の国道192号線を徳島方面へ。「森と湖畔の公園」の看板を目印に左折し、同公園を通りすぎてそのまま道なりに進んでいきます。民家も次第にまばらとなって全くの山中に、『四国中央射撃場』の看板がありました。道からの入り口には、ゲートが設けられてあります。出掛ける際には、必ず事前に連絡を入れておかなければなりません。危険な銃を扱う場所ですから、防犯装置で厳重に警戒がされているのです。
射撃場のこと、射撃のことなど、練習に来ていたお客さんも交えて、経営者の大西高史さんが、いろいろと教えてくれました。
四国中央射撃場は、開設されて26年になります。当初から『四国中央』と名前を付けていたのはお見事。四国四県のどこからでも交通の便が良いことと、射撃が好きな人ならどこからでも訪れて欲しいと願って付けたそうです。大西さんは学生時代に射撃を始め、卒業して郷里に帰った時には、射撃場をつくろうと計画。父親が創業した家業を手伝いつつ、川之江の山中に射撃場をオープンさせました。その後、銃や装弾の販売許可も得て、現在では射撃場の経営と指導に全力を注いでいます。
駐車場近くに、半円形のスキート射撃場、そこからさらに山の上方へ上がると、クレー射撃場とライフル射撃場があります。ライフル射撃場は、会員らの強い要望によって整備されました。会員有志による募金活動まで起こったそうです。それ以降、100ヤードやランニングターゲットも次々と整備され、四国内には他に類のないライフル射撃場が完備されているのが、『四国中央―』の大きな特色となっています。
銃の所持の許可を運転免許にたとえると、空気銃は原付免許、散弾銃は普通車免許、ライフル銃は大型車免許くらいの違いがあるそうです。約20年ほど前に、銃を持つのに射撃教習が導入されました(空気銃は無)。射撃教習は民間射撃場で行われます。50発練習をして、25発が試験。ライフル銃は、散弾銃を10年継続して所持して後、初めて申請ができます。四国中央射撃場では、散弾銃の射撃教習の他、ライフルの射撃教習も行われています。「銃の取り扱いをしっかりと覚えてもらうのが、ここでの仕事です。危険なものを初めて取り扱う訳ですから、お客さんと言えども厳しくします」と大西さん。
香川県から来ていた射撃歴5年の会員さんが、クレー射撃の実射を見せてくれました。クレー射撃は散弾銃を使って行われます。まず、射手の掛け声と共に、地下からクレーが放出されます。クレーの直径は11pで高さは約2.5pで、お皿のような形をしています。ちょうど鳥が飛び立つように、時速約100q前後で放出されます。左・右・中、どの方向に飛び出すか分かりません。「反射神経と思い切りですね。居合い抜きみたいだと思っています」と、クレー射撃の面白みを語ってくれました。
射撃の競技人口は全国平均で0.2%と言われています。会員さんの中に、女性は一人もいないそうです。先の会員さんに射撃を始めた動機を尋ねてみました。「たまたま仕事上のお客さんがこちらの会員で、紹介をしてもらいました。男の子なら、チャンバラごっこをしたり、おもちゃのピストルで遊んだりしますよね。小さい頃は、みんなこういうのが好きじゃないのかな。ゴルフをする人、釣りをする人、いろいろいるでしょう。僕の場合はゴルフをしないけれど、射撃をする。一つの趣味なんですよ」。
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指導員の見守る中、
ライフルの射撃教習を受ける会員
=ライフル射撃場・射場にて |
クレー射撃場の隣りにライフル射撃場があります。ライフルの射撃教習の様子も見学させてもらいました。こちらも香川県から来ている会員さんたちです。「この辺りから見学をして」と、やや離れた場所から見るように大西さんからの指示がありました。ライフルの射撃音を聞いて納得。散弾銃の音とはまるで迫力が違います。音に圧倒されました。耳栓をして、もう少し近付いて見せてもらいました。発射の際の反動が、離れていても伝わってきました。この会員さんは見事に合格し、同射撃場より教習終了証明書が交付されました。
「ライフルの時は、散弾銃の時よりももっと厳しく注意をします。ライフルにはライフルの恐ろしさがあります。引き金が軽いですから少しのことで暴発します。散弾銃の感覚でライフルを扱うことはできない。ルールとマナーを守ることを徹底してもらいます。それが守れない人は帰ってもらいます。ここには注意を聞きに来ていると思ってほしい。事故はケガでは済みませんから」。
ルールを守ることとマナーを守ること。銃の取り扱い方の基本を守ること。これらを徹底して身に付けてもらうことが、射撃場を運営する人の使命だということが、お話の中から伝わってきました。危険なスポーツのように見えますが、守るべきことさえしっかりとしていれば、精神力と集中力とが求められる魅力ある競技です。射撃競技について少し判ったことで、アテネオリンピックを見る楽しみが増えました。
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