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→【地域の情報】最新号 |
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“生きた化石”を守ろう!! |
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2億年以上も前から姿を変えず、『生きた化石』と言われているカブトガニ。愛媛においても東予地方を中心に、昭和30年代から40年代頃までは、漁の網に引っ掛かるなど、よく見られたものでした。今では全国で2000つがい、4000匹くらいしか生息していないだろうと言われています。カブトガニは、レッドリストに『絶滅危惧種』として挙げられている生物です。
旧東予市海岸一帯は、カブトガニの繁殖地として、1949年に愛媛県の天然記念物に指定されています。しかしながら1964年には同地域が東予新産業都市に指定されたことから、高度経済成長の時期には臨海地区の埋め立てが進みました。工場の排水で海水が汚染されたり、砂の採取などにより生息に適した条件が崩れたことで、同海岸においても、カブトガニを見かけることはほとんどない状態となってしまいました。 「カブトガニが住めない所には他の生物も住めない。カブトガニを守ることは、自然環境を守ることであり、人間を守ることにつながる」として、旧東予市では1989年に『カブトガニを守る会』が結成され、保護と繁殖に力を入れてきました。カブトガニはまちのシンボルとして、あちこちのオブジェのモチーフになっています。 旧東予市郷土館(現西条市東予郷土館=西条市周布)には、カブトガニ資料室があり、カブトガニに関するさまざまな資料が展示されている他、繁殖への取り組みが紹介されています。また屋外に設けられたカブトガニ飼育室では、生きたカブトガニを間近で見ることができます。同館専門員の青野さんが、カブトガニについて説明をしてくれました。 |
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【カブトガニってどんな生き物?】
日本や台湾などに生息しているのが一般に言われるカブトガニですが、他にアメリカカブトガニ、ミナミカブトガニ、マルオカブトガニの3種類がいます。カブトガニの祖先は、クモやサソリの祖先と同じです。 カブトガニの卵は黄白色で直径約3oの大きさです。一度に6000個くらいを、海岸の砂の中のあちらこちら何カ所かに生み付けます。卵は50日前後でふ化し、その後脱皮を繰り返して15歳くらいで成体になります。内蔵も全て脱皮するので、カブトガニにとっては脱皮はたいへんな作業のようで、失敗することもけっこうあるそうです。人工的に手を貸しても、自分で脱皮できなかったものは生存できません。そのくらい自然は厳しいのだとか。脱皮すると、元の大きさの1・3倍にもなります。寿命は、約20年から25年と言われています。 生まれた時点ではオスメスの別はなく、最終脱皮が終わった時点で区別がつくのだそうです。メスは甲羅が丸く、オスは甲羅の上部が一部欠けた形になっています。メスの方が大きいのも大きな特徴です。甲羅の先端からしっぽの先まで50〜60pくらいあります。 エサはゴカイやアサリ。年の内4分の3は休眠しています。5月から9月の温かい間に活動をし、産卵します。 【カブトガニはどこにいるの?】 以前は、瀬戸内海全域や九州北部でごく普通に見られていました。カブトガニは、気温の変化が激しくなく、風波の少ない所で、干満の差が大きな遠浅の砂泥地に生息します。現在では、杵築市(大分県)、伊万里市(佐賀県)、笠岡市(岡山県)などごく限られた地域でしか見られなくなりました。 カブトガニの繁殖地は、笠岡市では国指定、伊万里市では市指定の天然記念物になっています。愛媛県がカブトガニの繁殖地として天然記念物に指定している地域は、河原津海岸から旧西条市との境目の今在家までの海岸。エサになるアサリやゴカイが豊富にあり、産卵しても脅かされるものが少なかったため『カブトガニ天国』と呼ばれていました。
【血液が人の役に立っているって本当?】 カブトガニの血液が、エンドトキシンという毒素の検査に利用されています。食品や水質の検査、ガンの早期発見にも利用されています。 【繁殖のためにどんな取り組みをしているの?】 平成6年から毎年、河原津海岸で6千匹から1万匹の1齢幼生を放流しています。『カブトガニふれあい教室』では、要望のある学校や幼稚園にカブトガニを連れて行き、実際に触れたりしながら学習をしてもらいます。また、幼生を探し出したり干潟の生物観察をする『カブトガニ探検隊』を行っています。幼生放流や『―探検隊』の時には、参加者らで海岸清掃をしています。 毎年行われている『カブトガニフェスティバル』には、200名余りが参加。講演会が行われたり、幼生放流を行ったりしています。 【飼育ボランティア?】 1齢幼生で放流するよりも、3齢や4齢で放流した方が効果が上がることから、カブトガニの幼生を飼育するボランティアを募集しています。ボランティアは現在、市外、県外の人も含め約80名。幼生の飼育は難しく、10匹預かっても全滅してしまうこともしばしば。「何度でもチャレンジしてみて下さい」とのことです。 また、飼育技術向上のための交流会を行い、体験発表などをしています。海水の確保がたいへんのようですが、生きた化石を自分の手で育てるのはなかなか面白そう。10月末から11月にかけて、募集が行われます。 |
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| 放流を続けた結果、平成13年に6齢(3歳)の幼生が発見されました。河原津海岸などは、水質検査の結果もOKで、エサも豊富にあるそうです。自然環境の保全と繁殖への地道な努力の継続で、カブトガニ生息地の復活も夢ではないようです。 【西条市東予郷土館】月曜休館(月曜日が祝日の場合は翌日休館)、電話=0898・65・4797。 |
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「─守る会」では、西条市(旧東予市)河原津海岸でカブトガニの幼生放流を行ったり、カブトガニフェスティバルを開催するなど、行政や住民や学校が一体となってカブトガニの保護につとめ、併せて海岸清掃や環境調査をするなど、継続的な活動を行っています。それら環境の保護活動と、市民の環境意識の高揚に大きく貢献しているとして、今回の受賞となりました。 ―守る会は、平成元年12月に結成されたもので、活動期間は16年に及びます。同会では、カブトガニの研究、保護、環境整備などの活動が、漁場を守り、海を守ることにつながり、地域の環境整備につながるとして、活動を続けています。 2月8日、愛媛県庁で第1回えひめ環境賞表彰式が行われ、受賞者に加戸守行・愛媛県知事から表彰状と記念品が贈られました。他の受賞者は次の通りです。▼NPO法人愛媛リサイクル市民の会(松山市)▼山本栄治氏(喜多郡内子町) |
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