|
【登録までのあゆみ】
同法人の移送サービスは平成7年より始まったもので、若い会員が高齢会員の通院などをお手伝いする会員間の相互扶助に端を発します。平成16年にボランティア団体が行う移送サービスに対して国のガイドラインが示されたことに伴い、同法人では昨年2月より自家用車による旅客運送の許可申請に向けて取り組みを始めていました。(同年10月に改正道路運送法が施行されたことにより登録申請に変更)
同年7月に申請書案を新居浜市に提出。同年11月には新居浜市より、福祉有償運送運営協議会の協議が整うことを条件として自家用有償旅客運送事業実施の協力依頼を受けるところとなり、運営協議会に諮られることになりました。
平成18年11月21日、西条地方局で運営協議会が開かれ、同法人が提出した申請書案に対して3時間近い協議が行われました。新居浜市における福祉有償運送の必要性や同法人が提示している運送対価について活発な意見が交わされ、結論は持ち越しとなりました。
第2回目となる同運営協議会は、同年12月25日に同じく西条地方局で行われました。見直しのされた運送対価については委員の了承が得られましたが、新居浜市における福祉有償運送の必要性については、今後の方針が不明確であるとして継続協議となりました。この日の協議は4時間にも及びました。
平成19年2月1日に行われた第3回の運営協議会において、新居浜市における福祉有償運送の必要性について明確な説明があり、全委員の了承が得られました。よって同法人の登録申請案について、全委員の合意が得られるところとなりました。2月20日に四国運輸局愛媛支局に申請書を提出、3月29日付で登録が行われ、同法人に対して『四愛福第1号』の登録番号が付与されました。
【移送サービス ルポ】
6月下旬、福祉有償運送による移送サービスを密着取材しました。

確認を行いながらの整備点検 |
事務所(=新居浜市長岩町)前の駐車場で、ドライバーさんが福祉車両にステッカーを貼っていました。『四愛福第1号』のステッカーを貼った時には、この車両は福祉有償運送として運行していることを示します。
車両内外の掃除を行った後、一カ所、一カ所、指差し確認を行いながら整備点検を行っていました。1人では確認ができないライトや方向指示器類は、2人で車の内と外とに分かれてしています。整備記録簿に記帳の後事務所に入り、今度は運行管理の責任者の点呼を受けます。疾病・疲労・飲酒の無いことの確認と、注意事項の伝達の後、いよいよ移送サービスのスタートです。

利用者さんの自宅より出発 |
この日の利用者さんは80歳代のご婦人で歩行障害があり、杖あるいは手押し車が必要な方です。週3回、自宅近くの施設に入所しているご主人を訪問するのにこのサービスを利用しています。事務所を出発して約15分で利用者さんのお宅に着きました。
庭に駐車して、回転スライドシートをセットします。玄関に迎えに行くと、利用者さんはヘルパーさんに手伝ってもらって出掛ける準備をしていました。ドライバーさんに靴を履くのを手伝って貰って、介助を受けながら手押し車を押して車に向かいます。スライドシートに座り、助手席へ。「便利なねぇ。楽じゃねぇ」と、利用者さんの声。回転スライドシートは座席が電動で90度回転し、しかも上下の移動もするので、乗り降りが非常に楽にできます。手押し車も車の後部に乗せてもらって、施設へと向かいました。

施設に到着。回転シートで降車 |
自宅から施設まではほんの数分の距離でした。ドライバーさんは部屋まで利用者さんに付き添って行きます。車に戻って乗務記録簿に記帳をして、1回の運送が終わりました。車を降りる時の利用者さんの嬉しそうな顔。この訪問を毎回楽しみにしているそうです。笑顔でご主人の部屋に向かう様子がとても印象的でした。
対価距離に対して、実際に車を走らせる距離はその4倍近い距離になります。収入は、車の維持管理費やその他の必要経費に充てられます。この事業に従事する人たちはみんなボランティア。「喜んでくれる人がいるから、必要としている人がいるから取り組んでいます」とドライバーさん。事業担当者は「安全運転を絶対の使命として、社会に役立つ働きをしていきたい」と意気込みを語ってくれました。
【問い合わせ先】
同法人四国中央事務所=電話:0896・24・5911。
URL=http://www1.ocn.ne.jp/~rinkun/
|