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2008年1月号掲載

「ポンジュース蛇口」登場! 〜えひめ飲料(松山市安城寺町)〜
 「愛媛では、蛇口からポンジュースが出るらしい」。都市伝説のように各地でささやかれていたこの噂が、現実のものとなりました。
 正月明けの5日、松山空港2階出発ロビーに『ポンジュース蛇口』を開設。3日間限定で、100%愛媛産のみかんジュースが、帰省客など集まった人に無料でふるまわれました。鮮やかなオレンジ色のジュースが蛇口からコップに注がれる様子はニュースやインターネットで放映されて、たちまち大きな話題を呼びました。

3日間限定で松山空港に登場した
噂の『ポンジュース蛇口』

 『ポンジュース蛇口』は、松山空港のイベント『2008愛媛旬の味覚フェア』(3〜11日)の中で、ポンジュースを製造・販売する「えひめ飲料」(松山市安城寺町)の協力によって設置されたもの。1日目はマスコミ各社の取材が入り、2日目は、その報道を聞きつけた人たちが朝8時半頃から列を作りました。開設時間を午前10時〜午後2時までと予定していたのが、時間を早めて9時過ぎからスタート。午後3時を過ぎるまでお客さんが途切れることがないほどの大盛況となりました。

 訪れたお客さんは、蛇口をひねって「本当に出た」「すごい」と大喜び。お正月を愛媛で過ごした人たちからは、「帰って皆に教えてあげよう」という声も聞かれました。

「ポンジュース蛇口」の登場に多くの人が集まり、
空港ロビーは大変なにぎわいを見せました。

 後日、夢の『ポンジュース蛇口』の誕生について、面白いお話が聞けるのではないかと同社を訪ねました。広報の総務課長補佐の上川さん、ポンジュース蛇口の企画に関わった営業企画課係長の長山さんが、取材に応えて下さいました。
 「20年近く前くらいからでしょうか。『愛媛の家庭には、水とお湯の蛇口の他に、ポンジュースの出るオレンジの蛇口がある』という噂が流行るようになって、愛媛から進学や就職で県外に出た人が、そんなふうにからかわれたりすることもあったようです。弊社にも問い合わせが非常に多くありまして、いずれこういう夢みたいなものを実現させたいという計画はあったんです」│。その噂通り、ポンジュース蛇口には3つの蛇口が作られました。真ん中はみかんジュース、両横はもちろん水とお湯です。当日は設備の関係上、水とお湯の栓はつながれていませんでしたが、「断水中」との札がかけられて、ユーモアを添える形となりました。


ポンジュース蛇口について、質問にお答えいただきました。

今回、ポンジュース蛇口が設置された経緯は?

 実は初お披露目は、昨年11月3日に行われた全農グループ主催の「レインボーフェスティバル」の時。とても好評でしたが、設置するのは非常に大変な作業で、衛生管理などの問題もあり、それ以後機会がありませんでした。
 今回は愛媛県の方から依頼があり、空港のご協力も経て設置の運びとなりました。県外からの玄関口である空港に着いた時に、「愛媛といえばみかん」という名産品アピール・イメージアップに役立てばとのことで話が進み、3日間限定で実施することになりました。

インターネットでも動画が流れて話題になっていましたね。

 ヤフーのトップページに掲載されて、それを見た方からもお電話をいただいたりしました。想像していた以上の反響の大きさに、私たちも驚いています。アピールに役立つことができたのかなと思います。

『ポンジュース蛇口』の仕組みは?

 ホテルやファミリーレストランにあるような、ジュースをかき混ぜて攪拌しながら冷やしておくディスペンサーを改造して、ボックスの中に収め、高低差で蛇口からジュースが出るという仕組みになっています。高さ2メートルほどもある大きなものなので、今の状態ではなかなか持ち出しが大変で、出動は5人がかりです。まだ1号機ですので、今後いろいろな部分で改良していく余地があると思っています。

今回「ポンジュース蛇口」に使われた、『POM愛媛みかん旬ストレート100』
中のジュースは愛媛県産のものですか?

 そうです。今回は愛媛県産にこだわりました。旬の時期のみかんだけを絞った「POM愛媛みかん旬ストレート100」を使いました。この商品は、2007年度産は12月10日から限定出荷しています。収穫したばかりの味と香りを楽しめる、濃縮還元していないストレート果汁です。

いつの日か常設の蛇口はできるのでしょうか?

 できればいいのですが、衛生面の管理や設備の面で、まだまだハードルが高いのが現状です。県産品のアピールにつながって、愛媛全体が元気になればいいなと願い、今後前向きに検討していくというところですね。

 噂を逆手に取ったアピールが効を奏する形となった『ポンジュース蛇口』。またどこかでお目見えする日が来るかもしれません。
あなたはいくつ知ってる? 
みかんにまつわるエトセトラ
 引き続き、えひめ飲料のお二人に、みかんやポンジュースにまつわる疑問質問に答えてもらいました。

▼「ポンジュース」の名前の由来は?

 「日本(ニッポン)一」のポンから。ポンジュースが誕生した昭和27年、「愛媛で生まれて、将来は日本一になるように」との願いを込めて、当時の愛媛県知事・久松定武氏によって名付けられました。
 また、ポン(POM)は、柑橘果汁という意味のpons(ポンス)、文旦のpomelo(ポメロ)や、果樹栽培法のpomology(ポモロジー)など、柑橘に縁の深い名前であることも、選ばれた理由となりました。

▼ポンジュースの原材料に使われているみかんは、愛媛産なの?

 今回の蛇口から出たみかんジュースは、愛媛産にこだわって作っているものです。また、当社で製造しているみかんジュースにも、産地や製法などの違いによっていくつかの種類があります。最近はみかんの生産も減って愛媛産だけでは果汁が足りないので、愛媛産を有利に販売していくためにも、消費者の嗜好に合わせて県外産のみかんや、バレンシアオレンジをブレンドした商品も製造販売しています。


▼ジュースになるみかんは、ジュース用に栽培されているの?

 みかんジュースは、元々は生産調整のために作られるようになったものです。みかんは、1年ごとに表年と裏年(生産量の多い年とそうでない年)がある果物です。供給量や市場価格の調整を図る意味もあって、加工用みかんが流通するようになりました。今もその流れはありますが、生食用も加工用も品種は同じで、加工用だから質が悪いということはありません。見た目の悪いものは店頭では売れにくい、そういった理由で選別されるところはあります。


▼みかんが健康に良いと言われるのは?

 みかんには、「β-クリプトキサンチン」というオレンジ色の色素が豊富に含まれています。β-クリプトキサンチンはビタミンAとしての働きのほかに、いろいろな効果があることが分かってきました。動物を使った実験で大腸や肺のガンの発生を減少させました。また、骨を作る作用を助けて骨を強くしました。今もβ-クリプトキサンチンの効果について研究が進められています。


▼みかんの皮と房の間の白い筋は、食べた方が体に良いの?

 その通りです。白い筋には、食物繊維が含まれています。外の皮をむいたみかん1個にはレタス60gと同じぐらいの食物繊維が含まれているのです。取り除いて食べる方が舌触りはいいですが、そのまま食べる方が効果的です。


▼会社への問い合わせが多い事柄は?

 1番多いのが「ポンジュース蛇口」で、2番目は「ポンジュースごはん」です。「ポンジュースごはん」は、みかんジュースが入った炊き込みごはんのことで、これも県外で「給食に出る」と噂になっているそうですが、実際にあります。同じ市内でも給食に出る学校と出ない学校があって、それゆえに、「ある」という噂と「ない」という噂の両方あるようです。
 また、所によっては「あけぼのごはん」とも呼ばれて昔から食べられています。
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