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▼手作りから始まった活動
新居浜地区で同サービスが始まったのは平成9年。まだまだ高齢化社会への対応が為されていない時期で、介護保険もNPO法も施行される以前のことでした。高齢者世帯や、仕事を持ちながら介護をしている人たちの家事負担軽減のために、お弁当を作って自宅まで届ける活動を始めてはどうかとの同法人(当時は任意団体)会長の発案に、会員らが賛同。場所の提供、厨房設備機器や調理器具など物品の提供の他、電気工事や水道工事や大工仕事など技術の提供など会員らのボランティアによって、まさに手作りで活動を開始しました。
会員相互扶助を目的に始めたものが徐々に口コミで広がり、平成12年には新居浜市が『配食サービス委託事業』に着手したのに伴い、同市からの委託も受けるようになりました。同年8月に現在地に厨房を移し、1日に約200食をお届けしています。
▼午後の調理が始まりました
のんびりする間もなく、調理再開。残りの品を作っていきます。最後は和え物の仕上げです。全品が仕上がり、あら熱の取れたものから、盛り付けが始まりました。ずらっと並んだお弁当箱に、次々とおかずとご飯が入れられていきます。お弁当箱は衛生面を考慮して、使い捨てのパック。包装紙でくるんで出来上がりです。柔らかい色合いの包装紙は、季節のイラストやメッセージ欄を設けた同法人のオリジナルです。

おかずを丁寧に盛り付け。
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最後に温かいご飯が入ります。
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季節のイラストがポイントのオリジナル
包装紙。 |
夕食は午後3時半から配達が始まります。新居浜市内を上部・川西・川東の3地区に分けて、それぞれ1名ずつのスタッフが受け持ち、数が多い上部には、2名が入ることもあるとのこと。配食センターは、新居浜市の東部に位置しています。配達依頼は、ほぼ新居浜市内一円からで、西隣の西条市との境付近にまで届けることもあるそうです。1回の配達に約1時間半ほどかかります。走行距離は、1人約15qから20qにも及びます。

広報にも一役買う配達車 |
駐車場に、『配食サービス車』と文字の入った水色のミゼットが1台ありました。路地から路地へと配達に行くことが多いので、小回りが利いて便利なのだそうです。「この車は、色が鮮やかで形がかわいいので人目によくついて、広報にも役だっているんですよ」(配達スタッフ)。他は、スタッフが自分の車を使ってサービスに当たっています。
▼安全で、毎日食べても飽きないお弁当を

「おかずのみ」の注文にも対応 |

野菜は生産者から直接買い付けているものが多い |
メニューは管理栄養士によって2週間分ずつ作成され、事前に利用者に配られています。メニューを見て、お弁当を頼む日を決めている人もいます。メニュー表には、カロリー量を表示。管理栄養士からの一言欄には、季節に応じた食生活へのアドバイスが載せられています。ご飯の量を調節することによって、糖尿病食にも対応しているとのこと。また、薄い味付けでも美味しく食べられるよう、献立を工夫しています。
始まって以来ずっと据え置かれた利用料は、今春改訂が検討されています。「米や野菜を農家から直接購入したり、各配食センター分をまとめて購入するなど、食材の調達には最大限の工夫をしています。各スタッフが、有料あるいは無償のボランティアとして従事しているので、この値段が維持できていました。昨今の物価の上昇は、かなり厳しいですね。かぼちゃなど、季節によって一部は外国産を使うこともありますが、食材の大部分が国産です」(担当理事)。
▼安否確認を兼ねた配達が好評

配達は手渡しが基本。
ボランティアスタッフが笑顔で配達 |
同サービスのもう1つの特色は、届け先での安否確認です。利用する人たちの身体のコンディションは千差万別で、玄関先で手渡しができる人もいれば、ベッドサイドにまでお届けする人もいます。配達スタッフが「こんにちは」と声を掛けて、相手からの返事をもらって、元気でいることの確認をします。配達時に十分確認ができなかった場合も、後から事務スタッフが必ず電話を入れて確認をしています。
普段と様子が異なる時には、緊急連絡先(担当ヘルパーさんや家人、親戚など)に連絡。その他、本人と連絡がつかない時にも緊急連絡先に知らせるなどしています。同法人の連絡によって、利用者の容体の急変に対応して救急車が出動した事例も今までに数件あり、室内で亡くなられていた例もあるそうです。利用者が高齢者で、しかも独居の人も多いため、安否確認は最も重要なものと位置づけられています。
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