
今治支局森林林業課
課長 織田 博さん |
越智今治地域「地産地消の家づくり」推進協議会が立ち上がったのは、昨年の4月に県今治地方局(当時)森林林業課に織田課長が赴任して来てからのこと。林業畑をずっと歩んで来られた同課長は、生産しても儲けにならない林業の現状を打破すべく、今治に赴任するや、地元の製材業、工務店、建築家など、住宅産業関連の方々のもとを訪れ、地産地消の家づくりこそが地域の林業を活性化させるものとなる、消費者にそのことを解ってもらう必要がある、との熱い思いを伝えることから始めました。織田課長は、「山の木を、正当に評価してもらいたい。山の人たちだけでは(その働きかけが)できませんから、解ってくれる人、仲間になってくれる人をつくろうと思ったんです」と同推進協議会の発端を語ってくれました。

建築士 大野順作さん |
最初の賛同者となったのは、県建築士会今治支部支部長の大野さん(大野順作建築研究所代表=今治市小泉)。大野さん自身も、家をつくるのであればなるべく建物敷地に近い場所で取れた木材を使いたいという思いを以前から持っていた建築家です。現に織田課長と出会った時にも、県産材を使った木造住宅の工事中であったそうです。「私も木造が好きで、山のために何かしたいと思っていましたので、この活動にすぐ賛同しました」と大野さんは言います。同推進協議会は、地元森林組合長が会長、建築士会支部長が副会長となり、農協、製材業の人たちがメンバーとなって、立ち上がることになりました。

分かりやすくまとめられた
県の優遇制度とセミナーのチラシ |
県には木材需要拡大のための優遇制度があっても、それを知らない人が多いのが現状です。同推進協議会では知ってもらう方法として、チラシをつくることにしました。とかく堅くなりがちな公的制度のお知らせを、見た目にも馴染みやすい内容と色遣いで作成。表はインパクトのある表現で制度を端的に示し、詳細は裏面に記載。そのチラシを一般消費者が多く出入りするところに置くことにしました。

【左】「さいさいきて屋」入口に置かれた木製パネルとのぼり
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設置場所は、去年5月にオープンした『さいさいきて屋』。『さいさいきて屋』は、1日に3000人もの人が訪れると言われる人気の直売所です。出入り口に県職員手作りの木製パネルを設置し、大型ポスターとチラシで、買い物客らに県産材の木造住宅の利点をアピールしています。パネル横の緑ののぼり旗も一役買っています。

セミナーのもよう |
優遇制度のチラシと共に並べてあるのが、同直売所研修室で行われている『家づくり
得 セミナー』のお知らせです。家づくりに関して必要な知識を習得する他、地産地消の家づくりとはどのようなものなのか、木造の家の長所はどのような所にあるのかを、一般消費者に知ってもらう機会にしようと開設されたのが同セミナー。同セミナーでは、一流の建築家や不動産の専門家、税理士さんなどが講義を行います。毎回、一般参加者や工務店関係者など40数名が参加しています。
6月のセミナーでは大野さんが講師となり、木造住宅の魅力について講演を行いました。「木造の家に住んだ人は、非常に快適だと思っている人がほとんどです。大工さんにしても工務店にしても、地元の木を使って木造の家を建てたいという欲求があっても、お客さんからの要望がなければそれはできない。木造の家の良さを解って、『木造の家が欲しい』と発信してくれるユーザーをつくることが大事。せっかく木造で建てても、壁や天井で木を隠してしまって、木が見えない家が意外と多いんですよ。木の良さが解る家造りが、私たち造る側の使命なんですね」と大野さん。
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