|
2月5日、伊予鉄三津駅(松山市三杉町)において、三津駅改修竣工式と、三津ループバスの出発式が行われました。同式典には、四国運輸局愛媛運輸支局長をはじめ、松山市長・中村時広氏、松山市議会議長・菊池伸英氏、伊予鉄道社長・佐伯要氏ほか、松山西部開発協議会の会長など地元の代表らが出席。
新装なった三津駅と、地元の足となるループバスの門出を祝いました。
|
|
|
三津地区は、司馬遼太郎氏の小説「坂の上の雲」にゆかりのある土地柄で、松山市が進めている『坂の上の雲のまちづくり』の中でも、サブセンターゾーンに位置づけられています。今年の11月下旬からは、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」の放映も始まることから、この度の改修が坂の上の雲ブームを盛り上げ、地域活性化の一助になるのではと期待されています。
|
◆式典ルポ
三津駅改修竣工式は、駅舎内で行われた神事の後、駅名表示の除幕とくす玉開花と続きます。来賓らの手によって除幕され、新たな駅名表示が披露されました。この表示は、旧駅舎で使われていた字体をそのまま踏襲したもの【写真1】。新装なった駅舎の壁面にくっきりと表示されています。くす玉開花には、地元の松山市立三津浜幼稚園の園児42名が参加。くす玉が開くと、かわいい歓声が上がりました。

主催者挨拶、来賓の祝辞の後、いよいよ三津ループバスの出発式です。バス利用客や式典参加の園児らは2台のバスに分乗。来賓および主催者によるテープカットの後、大きな拍手に見送られて出発しました【写真2】。
|
 |
| ↓新しく |
 |
◆歴史ある駅
明治21年に伊予鉄道が四国で初めて、松山市駅と三津駅間で鉄道事業を開始。三津駅は伊予鉄道発祥の地とも言うべき駅で、松山市駅や古町駅と並んで、伊予鉄道の中では最も古い駅の1つです。
今回の駅舎は3代目。初代駅舎は、1888年から1931年頃まで使われたそうで、純和風の木造建築でした。老朽化のため取り壊され、2代目駅舎が誕生しました。1931年頃から昨年まで使われていた旧駅舎は、アールヌーボー調の洋風木造建築で、ここ最近は老朽化が目立つようになっていましたが、正面のアーチのデザインなど建物の外観が醸し出す洒落た雰囲気は健在で、地元三津地区のシンボル的存在となっていました。
|
◆新しく懐かしい駅舎
新しい駅舎は、木目調のコンクリート造りで、屋根の部分は木造。地元の人たちの要望に応えて、旧駅舎の洋風の面影を色濃く残した佇まいとなっています。窓枠の緑の色は、旧駅舎完成時の趣を復元したもの。また外壁は、遠目には木造かと見まがうほどで、杉板の紋様が見事に表れていて、淡い緑色に仕上げられています。

正面入り口は、旧駅舎のデザインをほぼそのまま復元した形。換気窓の下に取り付けられている湾曲した腕木は、旧駅舎で使われていた物がそのまま使われています【写真3・矢印】。アーチの下の部分は、旧駅舎ではガラス窓であったものが、新駅舎では三津の花火をイメージしたカラフルなステンドグラスに変わりました【写真4】。

 |
|
| 【人への配慮】 |
| ・スロープ |
| ・点字ブロック |
| ・音声による誘導 |
| ・トイレに多機能用を併設 |
| ・電車・バス総合情報システム |
|
駅舎内の一部は、松山西部地域開発協議会に賃貸され、『三津交流館』となっています【写真5】。三津交流館では、地元菓子舗の和洋菓子や味噌や醤油など三津地区の物産が販売され、観光情報の発信も行われます。奥には、地元の氏神様である厳島神社の御輿を展示。一昨年まで使われていた御輿を間近に見ることができます【写真6】。

|
◆快適・便利に
三津駅東部の住宅が増えていることから、今回の改修工事で東口が開設されました。三津駅の乗降客は1日に約2000人と言われていますが、東側からの利便性が図られたことにより、乗降客数は1割程度増えるものと見込まれています。
またプラットホームの形式も、従来の相対式から島式ホームへと改良されました。プラットホームは駅舎側にも設けられていますが、これは夏の花火大会などの大きな催し物に備えてのもので、通常は使われないとのこと。切符販売所も島式ホームに設置されてあり、西口からの利用客にも東口からの利用客にも不便のないように工夫されています。
駐輪場は西口に275台、東口に202台の計477台分が用意されています。以前は、自転車が駅舎前に雑然とした感で置かれていたものでしたが、これだけのスペースがあればきれいに収まりそうです。
|
 |
 |
島式に改良されたホーム。
駅舎側のホームは臨時用。 |
駅舎の裏側。
歩行道は駅舎の外から直接通行できます。 |
 |
【三津駅構内】
新しく設置された東口の通路沿いには、駐輪場が設置されています。 |
| ↓新しく |
 |
|
| 【三津ループバス】 |
松山市が駅前広場の整備を行い、バスの乗り入れを可能にすることにより、三津ループバスの運行が開始されることになりました。三津地域の住居地域や病院や商業地域をつなぐ路線で、三津駅前を中心として、1日に12便が運行されます。
出発地点は第52番札所大山寺で、約1時間で三津地域14カ所の停留所をぐるりと1周りして元に戻ります。
松山市は、全国で12番目のオムニバスタウンの指定を受けています。平成17年に策定された計画では、交通結節点の整備として伊予鉄三津駅の駅前広場の整備と、バスの利便性の向上を図るために三津駅周辺のバス路線の新設が挙げられていました。 |
|