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6月21日、徳島県三好市東祖谷落合集落で、NPO法人主催によるお田植え祭が行われました。お田植え祭を行ったのは、愛媛県四国中央市のNPO法人倫理生活指導センター。同法人では、青少年健全育成事業の一環として、3年前から同所にて親子による米作りを行っており、今年は、こどもゆめ基金(=独立行政法人国立青少年教育振興機構)の助成を得て『親子でふれあう重でんけん』と題して行われることになっています。
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重要伝統的建造物群保存地区に
指定されている落合集落(対岸から撮影) |
三好市東祖谷の落合集落は、平成17年に国の重要伝統的建造物群保存地区(以下=重伝建)に指定された場所。急斜面に、そばやじゃがいもの畑が広がる落合集落では、水田はたいへん珍しい存在で、水田の石垣も重伝建の対象となっています。傾斜地に水を張ることのできる場所を広く取るために、石垣は高々と丁寧に積み上げられています。稲作りをしながら、参加者らは文化財に触れることができ、また周辺を散策することで重伝建を巡ることができることから、『親子でふれあう重でんけん』という名前の事業となっています。
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お田植え祭開会式のもよう。
集落の中腹辺りにある同法人の
徳島連絡事務所前にて。(俵市長が挨拶) |
お田植え祭には、愛媛県内各地の同法人会員や、地元の人たちなど、約80人が参加。田植えに先立って行われた開会式は、来賓として俵徹太郎三好市市長や同市教育委員会文化財課の課長、地元市議や世話人さんたちも出席され、賑やかに執り行われました。落合集落は、同法人の井上富男会長のふるさとであり、米作りには、井上会長の父親・井上嘉夫さんの水田(約6アール)が使われています。俵市長は、「ふるさとの地で、このような催しをして頂くことをたいへん嬉しく思います」とご挨拶をされました。
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【早乙女】
女子児童や生徒らは、早乙女衣装を身に付けて、お田植え祭に参加しました。早乙女衣装に着替えて外に出ると、見学者の中からは「かわいい!」の声が挙がり、あちらからもこちらからもカメラが向けられました。紺のかすりの着物に、真っ赤な手っ甲や脚絆やたすきが似合います。姉さん被りの頭に菅笠を乗せれば、立派な早乙女さんの出来上がりです。着慣れぬ着物にもすぐ慣れて、開会式や田植えに臨みました。
今回用意された早乙女衣装は、着物から小物に至るまで全て、同法人会員らの持ち寄りや手作りによるものです。この日に向けて、2カ月ほど前から準備に当たってきました。持ち寄った着物に手を加えたり、新たに生地から縫うなどして、大小13着分が用意されました。また会員らは、短時間で13人分の着付けができるよう、練習を重ねてこの日に臨んだとのことです。
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| お田植え祭ルポ |
《田植え》
開会式会場から細い山道を伝って、田植え会場である水田へ。勾配がきつく細い山道は、砂利敷きであったり、石を敷き込んでいたりするものですから、足元が滑りやすく、1歩、1歩気を付けながら歩かなければなりません。120メートルほど歩いて田んぼに着きました。さあ、田植えの始まりです。
まず初めに、早乙女姿の女性陣が田んぼに入ります。田植えの仕方を教えてもらった後、早苗を手に取り、ていねいに植えていきました。男子児童や生徒らも頭に手ぬぐいを巻いて菅笠を被り、田に入って次々と苗を植えていました。
着替えの都合で、少し早めに切り上げることになった早乙女姿の児童・生徒からは、「もっと田植えをしていたい」との声も挙がるほど。親子の参加者らは約2時間、重伝建の水田での田植え体験を楽しみました。
田植え終了後は、山道を下りて足を洗います。谷から引いた水で足を洗うのも珍しい体験で、冷たい水の中にジャブジャブと足を浸けていました。
《昼食》
楽しみにしている昼食は、祖谷特産のそばと豆腐です。その地の特産のものを、野趣溢れる自然の中で食べれば、味はいっそう格別です。そばは、祖谷で採れたそば粉100%のゆで麺で、ゆで麺は年越し用にしか作らないものを、今回の行事のために特別に作ってもらったとのこと。やや細く風味は抜群で、やはり本場のそばは違います。また、「石豆腐」と呼ばれるほど固く、ずっしりと重いのが祖谷の豆腐の特徴。ほんの少し醤油を掛けて食べてみました。かなり美味しいお豆腐でした。
《散策》
昼食を終え、一段落ついた所で、集落内の散策へ。今回は、7つのポイントを巡ります。
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【1】水田石垣
平たい場所を広くとれるようにと、水田の石垣は特に高く丁寧に積まれています。水の流出を防ぐための様々な工夫もほどこされています。 |
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【2】ひしゃぎ竹
土壁を雨風や雪から守るために貼られた竹。昔はほとんどの家にありましたが、トタンなどに替わってきて、あまり見られなくなっています。 |
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【3】三所神社
落合集落の中央辺りにに鎮座。徳島一のケヤキがある社叢は県の文化財に指定。 |
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【4】里道(りどう)、赤道(あかみち)
集落内を縦横に通っている小道。自動車道ができる以前は、生活道は里道のみでした。 |
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【5】ハデ
収穫した稲やそばなどをかけて乾燥させるためのもの。1年を通してずっと立てられています。 |
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【6】かやぶきの家
修理工事中の長岡家。昔は屋根のふき替えは、集落の人が助け合って行っていました。 |
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【7】落合薬師堂
神社と共に、住民によって守られているお堂。 |
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散策マップを参考に、里道を通って自動車道に出て、散策ポイントを訪ねていきました(稲刈り、脱穀の際には、別なポイントを巡る予定)。
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大きな木々が繁る三所神社では、ギターの弾き歌いの野外ライブも行われ、普段は静かな集落に澄んだ歌声が響きました。
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『親子でふれあう重でんけん』は、田植え、稲刈り、脱穀の3つの農作業を親子で行い、文化財に触れる散策を行います。次回稲刈りは、9月下旬を予定しています(稲の生育状況によって日程を調節します)。
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【問い合わせ】
同法人四国中央事務所:電話=0896・24・5911。 ホームページ=
http://www1.ocn.ne.jp/~rinkun/ |