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2009年9月号掲載

秋の風物詩・いもたき 〜愛媛県内のいもたき特集〜


 愛媛の秋の風物詩「いもたき」が、県内各地で始まっています。東西に長い愛媛では、所によっていもたきも様々。芋が自慢の土居、長い歴史を持つ大洲をはじめ、その他の地域のいもたき情報をお届けします。

 ★ 県内各地のいもたき情報はこちら (ページ最下段へリンクします)

「伊予美人を味わって」 〜土居のいもたき会〜

 四国中央市土居町。地元特産の里芋を使った「土居のいもたき会」(主催=土居町いもたき運営委員会)が、関川河川敷ふるさと広場にて9月4日〜30日まで開催されています。

 日本三大局地風に数えられる「やまじ風」が吹く宇摩地方では、風に強い作物として、古くから里芋や山芋の栽培が盛んに行われています。長年里芋の主力品種だった「女早生(おんなわせ)」に代わって、近年地域で主流となっているのが、強い粘りと柔らかい肉質の新品種「伊予美人」。土居のいもたきにも昨年から「伊予美人」が使われており、風味の良さが好評を得ています。

(右から)JAうま女性部の合田さん、山中さん、川上さん、三木さん

 「味がいいから言うてね、県外からもたくさんお客さんが来る。『来年もまた来ます』って言うてくれるけんね」と言うのは、JAうま女性部の山中紀美子さん(写真右から2人目)。平成元年、「地元の美味しい里芋を多くの人に味わってもらいたい」との思いから始まったいもたき会。山中さんは、立ち上げ当初から関わってきた一人です。同じく長年携わっている合田美弥子さん(写真右端)の2人を中心に、毎日女性部のメンバーが交代でいもたきの準備に当たっています。

 甘みが強くのどごしの良い「伊予美人」、地元産の野菜、かしわ、いか下足など11種類の具材が鶏ガラベースのダシに絡まって醸し出す風味は抜群で、〆のうどんを食べた後はスープを持ち帰る人も多いのだとか。素材の味が生きる、昔の田舎風の味を守り続けてきた「お母さん」たちのこれからの課題は後継者づくり。絶やさずに続けていきたいという気持ちで、今年も元気にいもたきを作ってお客さんを迎えています。

開始の前日には、いもたきの成功と安全を祈願する神事と試食会が行われました。


 「もうけ主義」ではなく、里芋のPRと町の観光を目的としているのも、土居のいもたきの特徴。河川敷にずらりと並べられたテントの設営も、市や農協の職員、関係団体などの地域のボランティアによって行われてきました。いもたき事務局の土居観光協会の事務局長・大久保繁昭さんは、「ボランティアの精神があるから、これだけ多くのお客さんが毎年集まってくれる」と話します。

 期間中5千人の来客を見込んでいる土居のいもたき会。週末などは予約が取れない日もありますが、平日はまだ空きがあるとのこと。時間は午後6時から9時まで、料金は一人1500円(要事前予約)。1組3名以上で予約できます。
【連絡先】土居観光協会=電話:0896・74・8825。


「伝統と城の風情を堪能」 〜大洲のいもたき〜

 藩生時代から伝わっているとされ、約300年の歴史がある大洲のいもたき。その当時大洲では、春と秋の年2回、『お籠もり』と呼ばれる住民が集まる行事がありました。

 いもたきは、秋の『お籠もり』の際、各農家で育てた夏芋(里芋)を河原へ持ち寄り、肱川の鮎で取ったダシで炊いて、これを食べながら住民たちが相談事をしたという風習がルーツとなっています。肱川が運んできた肥沃な土で育てられた夏芋を、当時の親睦融和の風習になぞらえて味わおうと、昭和41年に観光事業化されたのが、現代の『いもたき』です。

 今年の大洲のいもたきは、8月28日から行われています。毎年いもたき開催の初日には、『いもたき初煮会』が行われています。大きな鍋で炊かれたいもたきが1500名に無料でふるまわれ、地元の味を大勢の人で楽しむイベントとなっています。

ライトアップされた大洲城を見ながら楽しめる、大洲のいもたき

 いもたき会場は肱川沿いの肱北河原で、ライトアップされた大洲城や秋の名月を楽しみながら味わうことができます。9月20日まで、同じく肱川でうかいが行われており、いもたき会場の対岸がうかいの下船場となっているため、運が良ければ鵜を水から上げる所が見られます。“伊予の小京都”と言われる風情豊かな町並みを背に、川風を感じる最高のロケーションで、秋の味覚に舌つづみを打つ。大洲のいもたきは、そんな贅沢な気分を堪能することができます。

 いもたきの予約は、市内のいもたき登録店(今年は8店舗)で、それぞれ受け付けています。里芋は、地元産の女早生(おんなわせ)を使用。大洲で里芋が『夏芋』と呼ばれるのは、「夏に育つ芋」という意味からなのだそうです。大洲産の夏芋をかしわや油揚げなどの具材と共に鶏のダシで味わういもたきの他に、各登録店ごとに特色ある料理を出してくれます。里芋の茎の部分「はすいも」も、酢の物として、またいもたきの彩りとして、ふるまっている所もあるそうです。雨天時は河原でのいもたきは中止で、予約した登録店の座敷に場所が変更となります。

 大洲のいもたきは10月下旬まで実施。料金は、一人2千円〜で、5名からの予約制です。登録店の連絡先が分からない場合は、観光協会で予約を受け付けてくれます。
【連絡先】大洲市観光協会=電話:0893・24・2664。

県内各地のいもたき情報

地域によって、ダシや具材にもいろいろな違いが。特色を楽しんでみては?

会 場 開催日時 料   金 問い合わせ
【新居浜】
市民体育館前河川敷
(新居浜市東雲町)
8/25〜9/30
18時〜21時
(雨天中止)
予約(当日午前中まで)1,500円
当日1,700円
新居浜料理飲食業
協同組合
0897(33)3920
里芋、鶏肉、ホタテ、もち巾着、エビ団子などを鶏ガラダシで煮込んだ具だくさんのいもたき。枝豆付き。持ち帰りセットの予約販売有り。
【西条】
加茂川トリム公園
(西条市加茂川)
8/14〜10/4
17時〜21時
予約1,300円
当日1,500円
いもたき会場
0897(53)2627
里芋は女早生を使用。うちぬき水を使った醤油ダシに地元の野菜や西条の沖で取れたとり貝が入ったいもたき。料金が約30年変わっていない。
【松山】
重信川旧56号
出合橋下
(松山市出合)
9/1〜10/12
18時〜21時30分
(小雨実施)
予約1,600円
当日1,800円
鴨鍋(予約のみ)2,100円
観光松山
いも炊き会
089(931)6933
里芋は松山近郊産。花かつおと昆布のダシに、たこが入ったいもたきが人気。サイドメニュー有、持ち込み可。土曜日にはイベントを実施。
【東温】
重信川11号
横河原橋左岸
(東温市茶堂)
8/10〜10/10
18時〜22時
(雨天中止)
1,600円
ホッキョウ鶏入り1,800円、
鴨・キジ・イノシシ肉入り2,100円
予約センター
089(966)5288
市内の農家で契約栽培された里芋の他、ねぎ、ホタテ、ちくわなど12種類の具材をかつおと昆布のダシで煮た甘口醤油味。有線カラオケ設置。
【伊予市】
五色姫海浜公園
(伊予市尾崎)
9/1〜10/11
17時〜21時
(雨天は別会場)
予約1,500円
当日1,700円
五色浜
いもたき会
089(982)0360
ダシは地元の削り節を使った醤油味。県内産の里芋、五色のかまぼこなどの味覚を夕陽を眺めながら味わえる。日曜日にお楽しみ抽選会実施。
【宇和島】
南楽園中央芝生広場
(宇和島市津島町)
9/5〜9/26、
18時〜21時
(雨天は室内)
名月セット3,000円
お月見セット2,000円
※入園料別途
 (大人300円、小人150円)
南レク「南楽園」
0895(32)3344
竹灯ろうでライトアップされた庭園を見ながら、いもたきとお弁当が楽しめる。週末や祭日などにコンサートを開催。9/18〜23には茶席も開く。
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