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【2009.3月号】


直木賞の天童氏に 県文化・スポーツ賞

 小説『悼む人』で第140回直木賞を受賞した天童荒太氏に「県文化・スポーツ賞」が贈られ、2月17日、愛媛県庁で表彰式が行われました。


対談をする天童荒太氏(左)と加戸知事

 天童氏は松山市出身の小説家で、愛媛県出身者として初めて直木賞を受賞。表彰式では、加戸守行知事より賞状とメダルが手渡され、天童氏からは直筆サイン入りの著書が加戸知事にプレゼントされました。
 対談の中で天童氏は『悼む人』について、若い人にも人の命の大切さ、生きていることの尊さを伝えたかったと述べました。また加戸知事が、愛媛は戦前の映画界を代表する監督を数多く輩出 していることに触れると、映画の世界を目指していたという天童氏が今までの歩みや愛媛への思いを語る場面もありました。

天童氏の談
《対談より》
 高校時代、松山に来る映画はほとんど観るくらい映画が大好きで、最初は映画の世界を目指していました。ある時期に映画と小説の表現は違うと感じて、自分には小説の方が向いていると思い、小説の世界で心血を注ごうと思ってやってきました。誠実に愚直に続けてきたことを褒められたことは、とても嬉しいことです。
 愛媛は映画など表現の世界で、良いものを作られている方がたくさんいらっしゃいます。今回、その列に少しは加われたのかなと誇りに思っています。

《インタビューより》

 愛媛には根底に、文化に対する豊かな感性があると思っています。その繊細で豊かな感性を、いつの間にか無意識に引き継いできたのではないかというふうに思っています。
 この地は、四国巡礼を通して、人を悼むとか、祈るという、人間にとって本当に大切なことを、歴史的に自然と日常の中にとけ込ませている土地柄。その姿勢が今回の『悼む人』の、主人公が人を悼んで旅して回るということと根底でつながっていったのではないかと思います。自分がこの故郷にもし生まれていなかったら、『悼む人』のような表現はできなかったのではないかと思っています。

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