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【2010.4月号】


旧三野町役場が登録文化財に

〜シリーズ・徳島県三好市〜

 徳島の最西端に位置し、愛媛・香川・高知の県境に囲まれた三好市。高齢化率が高く、将来の大幅人口減が予測される同市ですが、豊かな自然や歴史的文化遺産などの観光資源を生かした地域おこしの活動が、活発に行われています。
 本紙では、同市の取組みに注目し、特集していきます。

登録有形文化財となった旧三野町役場庁舎(昭和9年建築)

 1月15日、徳島県三好市三野町芝生の「旧三野町役場庁舎」が「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として、文部科学省の文化財登録原簿に登録され、3月24日、三野町公民館にて「登録証・登録プレートの伝達式」が行われました。平成8年から地域の資産として、まちづくりや観光に活かすための制度として、文化財登録制度が開始され、今回の登録は、徳島県内では80番目、三好市では初の登録となりました。


2階部分。窓に挟まれた柱状の装飾の上に
乗っているのが「キャピタル」と呼ばれるもの。
伝達式に続き、登録プレートを玄関柱に取り付ける
セレモニーが行われました。

 昭和9年に建築された同庁舎は木造2階建てで、延床面積は313平方メートル。外装は淡いピンク色で、窓はアーチ型となっており、大正期の洋風建築の流れを色濃く残した洋館です。また、中央と両翼の正面には張り出し部をつけ、玄関ポーチを中心に左右対称の特徴的な外観を有しています。
 徳島県近代化遺産総合調査報告書によると、「キャピタル(左写真)と呼ばれるオーダー上部の模様は、植物をモチーフにしたコリント式と、渦巻きがモチーフのイオニア式をアレンジしたもの。1階の玄関ポーチ上部には、ギリシャ神話に由来する造形(ぺディメント)のような飾りが取り付けられ、アーチとなった入り口の柱部分は腰を厚くして飾り、重厚さと威厳を持たせている。2階の議場がほぼ建築当時の姿をとどめている」とあります。

 平成18年の市町村合併により、現在は三野総合支所庁舎として利用されている「旧三野町役場庁舎」は、三野町のシンボルとして地元住民に親しまれています。三好市教育委員会・倉本教育長も「地元住民の方々からも、庁舎を後世に残したいという声が多く聞かれた」と述べられており、文化財の登録には、地元住民の方々の協力が大きな力になったということです。


 木造の役場庁舎に限れば、国の登録有形文化財は徳島県下では旧三野町役場庁舎のみということから、同庁舎は、三好市のみならず徳島県にとっても貴重な建物です。旧三野町役場庁舎を、にし阿波観光圏の共有財産として、まちづくりや観光に活かす取り組みが期待されます。


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