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3月30日、所用で新居浜市に出掛けていての帰りに、1本の電話をもらいました。心なしか声が弾んでいます。「お使いだてして申し訳ありませんが…」と話を切り出して、帰りに愛媛運輸支局に立ち寄ってほしい旨を伝えてきました。待ちに待った『自家用有償旅客運送』(福祉有償運送)の登録証が役所に届いているので、受け取ってもらいたいと言うのです。松山インターを下りれば、役所はすぐそこです。私が運転をしてもらって出掛けていることや、間もなく松山に着くであろうことを見越しての電話です。
役所に出向き、担当官から書類を頂きました。自家用有償旅客運送者登録証と書かれた書類には、登録番号として『四愛福第1号』の文字がありました。第1号とは思ってもいなかったので、ちょっと驚きました。1カ月の納付期限がある登録免許税もその日に納め、払い込みを証する書類も同日に役所に届けました。取り組み始めて1年余、年度内に仕上げておきたかったのです。
私が代表を務めるNPO法人では、平成7年より会員の相互扶助を目的に、若い会員が高齢の会員を病院などへ車で送迎する活動を始めました。いわゆる移送サービスです。その後、配食サービスや介護保険事業など、高齢の人たちへの活動は徐々に拡大していきましたが、移送サービスも途切れることなく継続していました。
平成16年3月にボランティア団体が行う移送サービスについて国のガイドラインが示されたことは知っていましたが、差し迫った問題としては捉えていなかったのが正直なところです。しかしながら昨年の1月に県が行った説明会を聞きに行き、国土交通省が定めた許可の手続きを早く行わなければ、これまで続けてきた活動を存続するのは難しいとはっきりと認識するに至りました。その時点で、もう猶予期間は残り少なくなっていたのです。
説明会を聞きに行ったメンバーから、「条件をクリアするのは、なかなか厳しそうです」とか「ハードルが高いです」と報告が入ります。ボランティアで行っていても、車で送迎していることに多少なりとも対価を頂いているのですから、早く法律に合致した体制を整えなければなりません。手続きが困難であるからといって諦めるのは簡単ですが、これまで続けた活動が本物であることを立証するためにも、私たちの移送サービスの発祥の地である新居浜市を運送地域として、申請を行おうと決めました。
法律の条文や説明を1つひとつ読み込みながら申請書類の作成に取りかかる一方で、活動内容に関してもより厳しくチェックを行うようにしました。同年10月には法律の改正が行われ、許可申請が登録申請に変わったことで書式も変更となり、作成し直して、市へ再提出することにもなりました。
運輸局への申請は、運営協議会の全会一致の合意が必要です。介護保険の事業所をしていることもあって、合意を得る必要のない介護タクシーにしてはどうかとアドバイスを受けたこともありました。車の乗り降りが不自由であるのに、諸々の事情で介護タクシーを利用できない人も多く、私たちの移送サービスを頼りにしてくれている人たちがいます。それを思うと、ボランティアの意識を高く持って、白ナンバーのままこのサービスを存続させる道を選んだのです。
運営協議会ではかなり厳しい意見が出ました。それでも3度の協議会を経て合意に至ったのは、公共の福祉のためにこの新しい制度をスタートさせようとする関係各位の熱意であったと思います。安全へ最大限の配慮を、とのタクシー業界からの助言もありがたく拝聴いたしました。運営協議会の会長さんを初め各委員さん方、県や市の担当の方々など、多くの方々のご尽力に、心より感謝いたします。安全運行を絶対の使命とし、地域に貢献する活動にさらに邁進いたします。
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