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   『教育情報』代表コラム (2007年6月)
夢の実現、

キーワードは『朝』

 今話題のDMV(デュアル・モード・ビーグル)。道路と線路上を走行する乗り物で、JR北海道が開発したものです。4月の中旬から、網走と釧路を結ぶ釧網(せんもう)線で試験的営業運行がされています。
 線路上を走っていたはずの乗り物が線路を離れてスルスルと道路上を走り出す場面をテレビで見た時、何とも不思議な感じがしました。軌道走行から道路走行への移動はたいへんスムーズなので、画面を見ているだけでは、どこからどこまでが軌道走行なのか全く区別が付きませんでした。道路走行から軌道走行への変換もほんの十数秒でできるとのことです。『夢の乗り物』として紹介されています。マイクロバスを改造した車両は定員12名。乗り換えをせずに目的地まで行くことができるので、これからの高齢化社会には大いに役立つでしょうし、過疎化の進む地方では廃止路線も利用できてしかも小回りが利くのですから、必要な乗り物として期待されるでしょう。
 また今朝のテレビ情報番組では、海外の話題として水陸両用のバスが紹介されていました。こちらも同じように『夢の乗り物』と紹介されていました。最初に「このような物があればいいな」と頭に思い描いた人がいて、そのアイデアを取り入れた人がいて、開発に力を注いだ人いたはずです。それらの人々がいるから、今に至っています。誰かが発想をし、誰かが行動に移したから、夢が現実のものになったのです。人間には、思い描いたものを実現させる能力があるのです。
 瀬戸内に架かる大橋を渡るたびに思います。都心を縦横につなぐ高速道路を見るたびに思います。私が子どもの頃は、それらは本の中だけの話でした。けれども誰かが「こうしたい」と強く思ったのでしょう。「こうしたい」という気持の世界から一歩抜け出して、「してみよう」と実行に移っていくことができるかどうか。想いや夢と同時に、行動や動きがあって初めて物事は成就を見ます。
 『叶(かな)う』という文字は口に十と書くところから、自分の想いを十回口に出せば夢が叶うとよく言われます。叶えていくためには、十回どころか千回も万回も口にしなければと考えている人もいるほどです。想いは胸に秘めていただけでは成就に至らず、まず口に出すことで成就に向けての歩みが始まります。文句や理屈を言わず黙って為すべきことを実行する『不言実行』も素晴らしいのですが、まず言葉に出してそれに向かって努力をする『有言実行』の方が『気』が高まり、目標に向かおうとする心がよりしっかりと湧くのではないかと思います。
 私は十代の頃より、早朝勉強会に参加して朝の時間帯を大切にすることを実践しています。この時間帯に、どのようなことを頭に思い描くか、どのようなものを目にするか、どのような言葉を耳にして、どのような言葉を口にするのか。夜から朝に変わる狭間の時間帯をどのように過ごすかは、精神の高揚を図る上で重要な要素となります。日常はもちろんなのですが早朝の時間帯はことさら、否定的な言葉を出したりせず、感謝を表す言葉や喜びを表す言葉、前向きな言葉など良い言葉を選んで口にすることを心掛けます。そして心軽く1日のスタートを切る訳です。
 取り組む前から、「できないだろう」と思っていては、可能なものも不可能にしかなりません。「とにかくやってみよう」という心で行っていけば、やがて「できるかも知れない」という気持ちになり、「できるだろう」に変わり、「できる」という確信に変化していきます。物事の成就を図る時には、良いイメージを頭に思い描き、口に出して自分の心に刻み込み、そして前向きな心で取り組むのです。太陽が昇り、1日が始まる朝は、物事を成就に導く時間帯であると信じています。


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