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先日、子どもたちを含め参加の人たちに、礼の仕方などを含む立ち居振る舞いの研修を行いました。指導を行いながら、ふと思い出したことがありました。
二十代の半ばの頃、今は合併されてその名前は残っていないのですが、某大手都市銀行の本店と3カ所の支店の新入社員研修を行っていた時期があります。日程は7日で、寝泊まりを共にしながら態度基本訓練を行っていました。その都市銀行は、私が当時所属していた団体の金銭の取扱いを一手に引き受けており、その関係上、研修を引き受けることになったようです。その他にも、建設会社や印刷会社、会計事務所など、所属団体と関連の深い企業からも研修の依頼を受けていました。
当時の私はまだ若く、態度基本訓練のような研修を行うことに大きな意義を持つことも余りなく、所属していた所から指示されて行っているに過ぎませんでした。時にはしんどくなって、出掛けるのが嫌になったこともありました。それで他の人に行ってもらったところ、研修があまり面白くなかったということで、次からはまた私が行かせてもらった記憶があります。私の研修が各所で気に入ってもらえたのか、私は東京を離れることになるまでずっと、そのことに携わることになりました。
歩き方から始まって、お辞儀の仕方や挨拶の仕方、また顔の向け方など人との接し方を徹底的に研修していました。今では『接遇セミナー』とか『ビジネスマナー講座』などが盛んに行われていますが、私自身がそのようなことをしていた時代がありました。今だから解るのですが、年若くして名だたる企業の社員研修をさせて頂いていたことは、たいへん貴重で値打ちのあることであったと思います。
子どもたちに向けての態度基本訓練を行っていたこともあり、最初は4人の子どもと始めたものが、1年も経たない内に大勢の人が来てくれるようになりました。地元の人と共に小学校の体育館を借りて、1500人ほどの子どもが集まって行ったこともありました。私の場合は、人に格好良い所を見せようとか、良く思われようなどという気持ちは毛頭なく、指導しながら人が変わっていく様子を見て、私自身が嬉しかったり楽しかったりしたことを覚えています。
四国に戻って一参加者としてある練成会に出掛けた時のことです。その会には、中四国地区の壮年1000名余りが集っていました。練成が始まって指揮者が号令をかけても、なかなか整列が旨くいかず、くねくねと蛇のように歪むのです。どうにもならない様子に私は居ても立ってもいられなくなって、係でもなく頼まれた訳でもないのに、前に出て笛を吹き、号令を掛けました。曲がりくねっていた隊列が、みるみる間に真っ直ぐに揃っていきました。初めは渋い顔をしていた主催者側も、私に後をすっかり任せた格好になりました。「出過ぎたことをして」と人から思われることの不愉快さよりも、「良い練成会であった」「訓練を受けて身に付いた」と、せっかく参加している人たちに喜んでもらいたいと願う気持ちの方が優っただけだったのです。
今思い返せば、本当にいろいろなことを教えて頂きました。そして将来に役に立つと思われたのか、教える側に回った時の指導の仕方なども勉強する機会を与えて頂きました。私にさせて下さった師の心に思いを馳せますと、教えて頂いたことを真剣に次代の人たちに伝えることが、私に与えられた使命であると捉えて、学んだことを活かす日々を送らねばと思います。
小さくても、回数を重ねている子どもはきちんとした姿勢や礼ができるようになっています。学んだことを広く伝え実践する精神で、元気で動かせて頂くことができる間は、このような指導を行っていきたいと思っています。若い頃にさせて頂いたことを思い出し、改めて感謝の気持ちになりました。
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