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しごと 〜現場の話を聞きました〜 (掲載:2009年3月)

〈 みかん畑をバックに 〉

 四国中央市金田町の山間、第65番四国札所三角寺に続く道を行くと、左右にみかん畑が広がる中に、青い屋根の牛舎が見えてきます。そこが若い就農者・宇高愛さん(21歳)の仕事場です。
 宇高さんは高校を卒業と同時に、農業に就きました。実家は、曾祖父の代から牛を飼う畜産農家です。牛を飼う他にも、米、野菜、みかんづくりを行っています。自宅から仕事場までは、車で約10分。牛舎が建つ高台からは、市街地の広がりが手に取るようによく見えます。畜産農家の仕事について話を聞きました。


●宇高さんの1日は?
 毎日、朝5時に起きて牛のエサやりをして、夕方はまた5時くらいにエサをやります。昼間は(牛の世話に関しては)基本的にすることがないので、わらを切ったり、床の入れ替えをしたりします。入れ替えは2カ月に1回くらいの割合です。
 
●1年の仕事のサイクルを教えて下さい。
 米作りは、3月の末から田んぼの準備に入り、6月の初旬までには田植えを終え、8月から10月くらいまでは、稲刈りとわら取りをします。みかんの収穫は11月から1月にかけて。1月いっぱいでみかんを全部出し終えます。その合間に野菜も収穫します。

●肉牛を飼っているんですね。
 以前は肉牛を育てていたんですが、今は繁殖に切り替えているところです。仔牛を産ませて、1歳になるまで育てて市場に出すのが繁殖農家の仕事。その仔牛を買って、肉にするまで育てるのは肥育農家の仕事です。仔牛を産ませて肉にするまで育てる一貫経営をする農家もあります。現在は、母牛と仔牛合わせて20数頭を育てています。
 
 〜宇高さんは一人っ子ということもあり、家を継ぐのは自分だと自覚し、県立野村高校畜産科へ進学しました。学校は、高速を使っても自宅から約3時間もかかる距離で、寂しい思いもしたとか。下宿生活を送りながら、3年間頑張りました。1年生の時には、家畜人工受精師の資格を取得しました〜

●資格は活かされていますか?
 まだ活かせてはいません。でもいつかは、自分のところで繁殖させてみたいと思っています。

●宇高さん担当の仕事は?
 親牛のエサやりです。父は、仔牛を連れた母牛と1年未満の仔牛のエサやりです。エサの加減があって、与えすぎると仔牛はお腹を壊しますから…。

●牛のお産には立ちあっているんですよね。
 牛のお産は、父と私とでしています。仔牛がお腹にいる間は、母牛さえ元気に食べていれば放っておいても大丈夫。産まれる3カ月前くらいになると仔牛が太ります。仔牛が太り過ぎると、お産が重くなるので気を付けています。
 仔牛が産まれても乳を飲まさない牛もいるし、中には仔牛を蹴ってしまう親もいるんですよ。初めてのお産の時は、どうしたらよいのか解らない牛もいます。
 同じ牛でも、お産は毎回違います。今までに約20頭ほどの仔牛を取り上げました。

●お父さんにはかなわない、と思う所は?
 牛の管理ですね。父は牛を長い間見てきているので、具合の悪い時にはすぐに見付けます。

●仕事をしていて辛いと思う時は?
 田植えの時期や収穫の時期は、一度に仕事量が増えますからしんどいな、と思います。(その時期は)牛の世話と農作業で1日が終わってしまいます。 

●楽しいことは?
 仔牛が元気で産まれてくれて、風邪などを引かずにちゃんと育ってくれること。きちんと管理ができていたということになりますから…。つくったものや育てたものが評価されて、良い値段を付けてもらうと嬉しく思います。

 宇高さんは、小さい頃から動物が好きで、牛の舌を引っ張ったり、牛の背中に乗ったりして遊んでいたそうです。牛に近寄って、可愛くてたまらないように頭を撫でていました。


【畜産に関する情報は…】
  愛媛県畜産研究センター  ◎電話:0894・72・0064 ◎ホームページ:http://www.pref.ehime.jp/chikusan/

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