お問い合わせ

2009年10月 > しごと 過去の記事一覧 】 【 最新記事
しごと 〜現場の話を聞きました〜 (掲載:2009年10月)
院長室にて。
患者さんの治療データ画像をバックに
#8 矯正歯科医 歯ならび矯正歯科医院 院長 歯学博士 和島武毅(たけひこ)さん

 八重歯や出っ歯、受け口など、デコボコの歯並びや噛み合わせの悪さを改善する矯正治療。それは、食べたり話したりをしやすくするだけではなく、口元の悩みから解消されることで笑顔に自信が持てたり、歯やあごの歪みから生じる身体への様々な悪影響を防いだりすることができるものです。

 愛媛ではまだ数が少ない、矯正を専門に行う先生に話を聞きました。


●矯正歯科を志したのは?
 歯科の仕事は、例えば虫歯を治すとか、歯が抜けてしまったら入れ歯にするとか、無くなったものに対して何か処置をするものですが、矯正は、噛み合わせが崩れている所をコントロールして良いものに変えていくという、歯科の中でも新しいものを創造する部分が大きい仕事なんです。大学の歯学部に入って、概論を聞いた時からもうその魅力にすごく思いがあって、矯正の道を選びました。

 〜卒業後は大学院に進み、その後2年間大学に残って技術を磨き、平成9年に新居浜で開業。当時は日本で歯の矯正が広く浸透し始めた頃で、歯の治療を行わない矯正専門医はまだまだ珍しい存在でした。以来、12年間で約2千人の患者さんの矯正治療を担当してきました〜

●矯正歯科医の資格や免許はあるのですか?
 矯正は免許が要らないんですよ。というのは、歯科医師になったら矯正治療はしていいんです。本来矯正は特殊な技術が必要で治療費も高額なのですが、きちんとした技術を修得しないままに矯正を行う先生も一部にいて、それではいけないからということで技術認定制度が作られてきました。
 現在3つの団体が異なった基準で認定を行っていて、患者さんにとって非常に分かりにくい状態になっているので、共通の認定基準を設けようと今ちょうど合同審査を進めているところです。おそらくここ何年かの間に、国が認める資格とか免許といったものができるのではないかと思います。

 〜和島先生は、そのうちの1つ「日本矯正歯科協会」の立ち上げに関わり、常務理事を務めています。現場で矯正治療に携わる傍ら、ライフワークとして、患者さんが矯正治療に関する正しい情報を受け取ることのできる社会環境づくりにも取り組んでいます〜

●日常行っている仕事は?
 治療前に最初に検査を行って、副院長(矯正専門医)と僕とが別々にデータを分析して診断し、ディスカッションしながら治療計画を立てて矯正をスタートしています。装置を取り付けたら約1カ月ごとに来院してもらい、歯の動き具合を見ながら調整していきます。動的治療が終わったら、保定装置を入れて、あごや歯並びが安定するまで経過を観察して矯正が終了します。
 平日はだいたい朝9時から、患者さんの多い日は8時半くらいから、スタッフ全員でミーティングをしてカルテのチェックを行い、準備物などの確認をします。また、毎回写真を撮らせてもらって、歯が動いている様子を患者さんに見てもらえるようにしています。「きちんと動いているんだろうか」とか、なかなか不安なことも多いでしょうからね。

●より良い治療のために取り組んでいることは?
 一般の歯科の先生との連携ですね。難しい症例が増えていて、それだけ矯正に対するニーズが高まっているのを感じるのですが、連携によって、より高度な治療が可能になっています。
 例えば奥歯がなく前歯が差し歯の患者さんで、これまでなら入れ歯にするしかない所を、他の先生と協議して、〈矯正でこの歯を何ミリ前に持ってくるから、この位置に先にインプラント(人工歯)を打っておいて〉というような計画を一緒に立てて治療を進めている例があります。専門医として精一杯の技術を提供しながら矯正の可能性を知ってもらい、お互いに勉強して連携を深めていくことを大事にしたいと思っています。

●仕事での一番の喜びは?
 患者さんの歯や口元が綺麗になって、「やって良かったです」と言われたら、これが一番、矯正歯科医冥利に尽きますね。
 矯正治療は患者さんの協力がなければできないので、できるだけ理解して納得して安心してもらうことが大切です。そういう意味でも、ただ技術だけでなく人間性も向上させて、思いを伝えられるように努力しないといけないなと思っています。


 趣味は「矯正」と言う和島先生。好きなパソコンも、矯正をより良く患者さんに伝える所から始まったものだそうで、「それくらい打ち込める仕事なんです」と話してくれました。


取材協力: 【歯ならび矯正歯科医院】
        新居浜市寿町1─43   電話:0897−41−8143

ご意見、ご感想をお寄せください。メールフォームはこちら

▲ページのTOPへ

2009年10月 > しごと 過去の記事一覧 】 【 最新記事
管理者:rinkun1@basil.ocn.ne.jp (C)Copyright NPO法人倫理生活指導センター