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   ショートコラム (2007年5月)
合歓木

(ねむのき)

 ゴールデンウィーク最後の日、外ではしとしとと雨の音がしています。自宅でゆっくりと過ごしながら、連休疲れを癒す人も多いだろうと思います。そういえば昨日通った高速道路では、帰途に就く他県ナンバーの車が目立ちました。この高速道路のトンネル内で、こんなに多くの車が一度に走っていることは滅多にない、と思いつつ後部座席に座っていました。山の中を縫って走るこの高速道路では、春は色とりどりの桜が各所で眺められ、また続いて赤やオレンジの山ツツジも随所に見られます。季節は巡って、もうすぐ合歓木(ネムノキ)の花が咲く時期となります。
 窓から見えるピンクの花は一体何だろうと思ったのは、川沿いの地に取材に出掛けた時のことでした。葉には見覚えがあって、確かに合歓木です。合歓木がこんな花を付けることを、その時まで知りませんでした。ピンクの色は決して濃くはないのですが、木全体に花が付いているものですから目立ちます。また花の形状も特徴があって、ふんわりとしたブラシを逆さまにしたような形です。以来、どこを通っていてもその時期にピンクの花を見掛けると「あっ、合歓木だ!」と判るようになりました。
 取材に出掛けた先で山の中を歩くこともけっこう多いのですが、そんな時に、木の名前をもっと知っていると楽しいだろうなと思います。ですから木に名札が付いていたりすると、嬉しくなります。また鳥の鳴き声を聞き分けられたら、もっと感じるものがあるだろうなとも思います。いろいろな場所に出掛けるたびに、新しい事を知ります。知らなかった事を知るのは、楽しいものだと思います。幾つになっても、感じる心を耕していきたいと思っています。(U)


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