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先月号の地域の情報で紹介した旧玉川町の『はったい粉アイス』。とても美味しかったのでまた食べてみたいと思うのですが、そのためだけにわざわざ現地にまで行く訳にはいきません。現地に行かなくても味わうことのできる方法をちょっと探ってみました。取材先でご当地アイスを試すことがあるのですが、再現するとなるとそう簡単にできるものではありません。かといって取り寄せをするとなると、高価なものになってしまいます。今回は、比較的再現のしやすいものだったと思います。
市販のバニラアイスクリームに、スーパーに並んでいたはったい粉を混ぜてみました。本場の味という訳にはいきませんが、それなりの風味と食感があって、なかなかの味わいです。はったい粉を自分で買い求めたのは、恐らく今回が初めてではなかったかと思います。はったい粉は麦を煎って粉にしたもので、麦焦がしとも呼ばれています。美味であったからだけではなく、『はったい粉』や『麦焦がし』という言葉に郷愁のようなものが感じられて、このアイスに関心を寄せている部分が大きい訳です。
幼い頃(昭和30年代)我が家にも、近郊の農家の婦人が「きな粉やはったい粉はいらんかねぇ」と売り声を響かせて行商に来ていたことを思い出しました。子どもから見ればおばさんに見えましたが、どのくらいの年齢だったでしょうか。いつも日本手ぬぐいを頭に被り、もんぺに白い前掛け姿であったように記憶しています。目や耳にしたのは数えるほどだったはずなのに、夏の明るい陽射しと共に、おばさんの姿形や売り声の抑揚までよく覚えていることに驚きます。ゆっくりと時間が過ぎていた時代ならではのことです。 (うさ)
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